「維新と科学」を読んだよ

維新と科学

武田楠雄著『維新と科学』を読みました。

武田邦彦氏のお父上です。
「虎ノ門ニュース」で、絶版になっていたこの本が復刻されるとお話しになっていたのを聞いて、ふとメルカリで検索してみたらあったのです。

維新と科学

カバーを自作してつけてみました。

維新と科学

数学者で工学院大学名誉教授の武田楠雄氏が、1965年に数学者小倉金之助先生へ送った私信をまとめた私家本のようなものだそうです。
それが、1972年に岩波文庫から出版され、2018年に復興されたそうです。

幕末から維新直後までに、日本人がどのように学び、幾度も挫けては学ぶ様が生き生きと描かれています。
西洋やアジアとの関わりも含めて、科学の視点からの記録で、見ようによっては、まるでギャグ漫画にもなりそうなくらい破天荒な時代であったし、そうならざるを得ない時代だった。
西洋の技術だけでなく、中国やインド、国内の土着的に普及していた和算や簿記の話もおもしろく、その様子を誠実に書き綴る武田楠雄氏の文章もまた美しいです。また、出展も細かい。
ところで、あと書きには「数学における東西交渉の初期段階」というガリ版刷り531ページの大著があることが書かれていて、すごい内容らしい。
無学な私には想像もつきませんが、勿体無いことです。

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