夢がかなった後のこと

私の夢というのは、もうかなえてしまったのです。
世間から考えたらそんなにすごい夢ではなかったかもしれません。
1つは、マイホームを持つこと。
もう1つは、ずっと自立して生きていける職を持つこと。
マンションは夫と共有名義で購入しました。ただマイホームに憧れたという訳では有りません。10年ほど前、私たち親子はなかなか部屋を借りることができなかったのです。お金が無かったのではありません。定職にもついていました。不動産屋さんが母子家庭には部屋を貸してくれなかったのです。保証人は実の親でなくてはならず、しかも親も持ち家でないからと保証人になれなかったのです。
親まで馬鹿にされたような気がしてとても悔しかった。持ち家でないと子供も守れない。そう思ったのです。当時、母子家庭と、水商売と、沖縄出身の人と、中国系の人は貸さないと言われていました。今はそんなことは無いと願います。
そして、自立できる職を持つこと、何かのプロフェッショナルになること。人に養われるというのはもう考えられないのです。
そんな訳で、どうにか私の目標は達せられました。でも、物語と違って一番良いところで終わらないのが人生です。今後は、ここまで作り上げたものを守るという地味な作業になるでしょう。
あとは子供が幸せになってくれれば、我が人生に悔いはなし。