ある日突然、母は父のところに行きました。
あまりに突然でその顔は笑みさえ浮かべているようでした。
経験者はご存知でしょう。
ここからあらゆる事務処理と手続きに追われました。
これはその覚書です。
病院以外の所で心肺停止になったので、検死解剖が必要になりました。
深夜に警察の事情聴取、昼頃医師による検死が終わり、死因は急性心不全と診断されました。
大急ぎでネットで葬儀屋を決めて、お迎えをしてもらいます。
昼頃に集まってきた弟たちと夕方から葬儀会社との打合せ。
打合せ時間を待つ間に、弟たちとGoogleチャットで繋がり、家族スペースを作りました。
葬儀は家族葬にしました。うちは無宗教なのでお坊さんも無し。
家族が都合の合う日にはなかなか斎場の予約が取れません。
近くの斎場はみんな予約が一杯で、6日後がやっと。
この5日分のドライアイス代が@11,000 ×5=¥55,000
警察対応費が¥33,000
Google口コミを書くと10,000割引。
お花を入れられる(有料)と案内されましたが、母は自分で花を飾ることも無いので無し。
母が一番喜ぶものと言ったら、父の写真と昔もらったラブレターだろ。
これをたくさん入れてやった。
父は鶴田浩二と久米宏を足して2で割ったようなイケメンだった。
父のお葬式の時は、当時の勤務先の女性たちが派手に泣いた。
やっと会えるんだから、こんなうれしいことはない。
母は最後は耳が遠くなって、片付けのできない人になっていた。
私は母にiPhoneを渡して、Gmailを設定し、SignalというSNSで娘と3人のグループを設定して、マイナンバーカードも設定していた。
母自身は「無理」と言って見ようともしなかったが、「iPhoneをさがす」を設定してとにかく充電して持たせた。
片付けができなかったので、とにかく捨てられるものを捨てないと必要なものが見つからない。
葬儀の帰りに役所によって、できることを少しでも終わらそうと思ったけど、死亡届が戸籍に反映されるのに1週間以上かかるので、それからでないとほとんど何もできないのでした。
必要な手続きをGoogleドキュメントに書き出して、Googleドライブで共有。もう仕事と同じ。
書類はデータ化。
何もまともに管理したり整理したりできなかった母の分も整理した。
1週間後、ダメモトで区役所に行って確認すると戸籍に反映がされていた。
窓口の人は日数がかかると無駄に費用がかかるのを心配してくれていたのだけど、ダメモトでいいからと確認してもらった。
本籍地の役所から取り寄せるので、結構大変らしい。
私は父が他界した後、先祖を遡った戸籍を取り寄せていたのでそれが役に立った。
映画「永遠の0」の影響で、先祖を知りたいと戸籍を取り寄せる人が増えたようだった。
これで戸籍謄本除籍が取得できて、出生から死亡まですべての謄本が取れた。
介護保険や後期高齢者医療制度の喪失手続き、マイナンバーカード返却、年金関係を済ませ、固定資産の名寄帳や証明書取得。
新聞解約、水道の名義変更、電気は法定相続人から平日電話してくれと言う。
NHKはお悔やみの言葉も無く、テレビを処分してから連絡してくれという(怒)
クレカやユーコープは親切な対応で、電話ですぐに解約処理してくれた。
銀行もWEBから相続開始の連絡をできて、書類を送ってきた。
中央三井住友銀行だけ、平日に電話しろと(怒)
横浜市立市民病院がしばらくして最後の時の病院費用の振込用紙を送ってきた。電話して銀行振込したいと言うと対応していないとのこと。対応しろよ(怒)
いい加減デジタル化してくれよ。
電話での手続き多過ぎ。
それから郵送で取得できる書類は郵送で、地元の役所でも取得できる書類は地元で、コンビニでの取得できる書類はコンビニでと進めて行った。
遺産分割協議書を作って、納骨の時に兄弟と署名捺印。印鑑証明も持ってきてもらった。
この時点で10月末、山のような書類に目を通す。
ゆっくりやっていたら簡単に正月だ。しかも私の仕事は9月決算、車の車検も・・・。
一気にやらないと気が変になりそう。
ゆっくりやると、ずっと覚えておかないといけない。
また書類を読まなければいけない。もう、目が痛いよ。早く終わらせて忘れたい。
そして、どうにかほぼすべての書類提出は済んで、年明けに法務局に行く予約が取れました。
母のスマホは私が設定しましたが、結局最後まで本人が使うことは無かったので、Googleアカウント、Apple IDは削除し端末は初期化しました。
色々捨てようとする私に、母は自分が死んだ後でやってと言っていた。そしてその通りになった。
遺品整理の業者を頼んで、全部処分。そして畳の張り替え。障子は娘と一緒に張り替えた。
年末の忙しい時期に無理を聞いてくださった会社の皆さんにお礼を申し上げます。
母の分が終わったら自分のことを整理したい。
こんな作業を自分の娘にはやらせたくない。
ここまで年内に書いておきたかった。
助けてくださった皆様にお礼を申し上げます。
新年は新しいことを始めようと思います。