プレーリードッグとのお別れ

先日、我が家の最後のプレーリードッグのライチが星になりました。
享年8、元旦の朝でした。
随分前から鼻に腫瘍ができていて、段々大きくなり、引っ掻いて傷になり、片方の鼻は塞がっていました。
何匹も育てて看取ってきたので、腫瘍に気づいても何もできないことはわかっていました。
特にこの子は群れで育ったので人にあまり懐かず、たとえ何とか騙して一度は病院に連れて行ったとしても、一度で済む訳もなく、何度も怖い思いをして、嫌な薬を飲まされて、手術したとしても輸血もできません。
一度も病院には連れて行かず看取ることにしました。
腫瘍が痛々しいので写真はもう撮りませんでした。
最後の2週間ほどは食べることも飲むこともせず、顔は静かに穏やかに眠っていました。
こうして長いプレーリードッグとの暮らしが終わりました。
最初にペットショップで買ったのは輸入禁止される前でしたから、14年前くらいでしょうか。
当時はあまり情報も無くて、ネットで飼っている人のブログやショップの情報を参考にしながら手探りでやってきました。
輸入禁止されてからは国内で生まれた子に高値がつきました。
我が家では2回ベビーを迎え、一番多い時で10匹ほどになりました。
ケージをどんなに工夫しても食い破り、鍵を破り、部屋の壁や床を齧り、窓の網戸を破ってベランダへ逃げてしまい、1匹は9階から落ちて星になりました。
ベランダに脱走されて、捕まえた私の指を深く噛み付いて、そのまま出血しながら部屋に戻したこともありました。
押し入れまで穴を掘って、その向こうのお風呂場まで行ってしまったこともありました。
部屋がボロボロになるだけなら良いのですが、脱走するとどこまでも高いところへも登ってしまい、落ちて怪我をするので、大きな住まいを自作しました。
プレーリードッグは人に懐くと言われていますが、最初2匹の頃はベタベタと懐いて部屋に離したりもしましたが、大世帯になると、群れが形成されて人間に懐かない子たちが出てきました。
年長のオスが長のような行動を取り、一番高いところで回りを見張ります。
発情期にはメスを取り合ってオスが争います。メスは巣作りを始めます。
生まれた子たちは、ここしか知らないのに、地面を固める頭突きを始めます。
プレーリードッグも個体差が大きい。
結局子供を産んだメスは1匹(チヂミ)だけで、もう1匹(クッパ)も産んだものの育てずに食べてしまい、これはショックでした。
家族ばかりだと近親相姦は良くないのでは無いかと思い、一度だけ生まれた子をオークションに出しました。
落札した方は、やはり前にプレを飼っていて星になってしまったそうで、その頃は輸入禁止になっていたので結構高値がつきました。お金が欲しいわけではないので、実際にはその方には必要経費分しかいただかず、プレの為にお金を使っていただきました。最初から安くしたり無料で譲るというと、ウソをついて譲り受けて転売する人もいるのと、ある程度お金を用意できる人でないと飼育も難しいと考えたのでした。
でもその方は、前に飼っていた子と違ってなかなか懐かなくて苦労していらっしゃったようでした。
病院もエキゾチックアニマル専門の病院にかかりました。
どんなに気をつけても病気にはなります。
もちろん保険もありません。
薬を飲ませるのも大変です。
そんな思い出が一杯のプレとの14年間が終わりました。
みんな厚木の霊園に眠っています。
プレーリードッグ プレーリードッグ