伝票会計からクラウドの会計まで

振替伝票

昔、18歳で初めて就職した会社で、私は会計事務を習った。
パソコンがまだ無かった時代で、会社では伝票会計という方式でやっていた。
他にもやり方があったのかどうかは知らない。

借方が青伝、貸方が赤電。
複写になっていて、相手方が現金でなければ、振替伝票を切る。
後でこれが複式簿記だと知った。
これがうまくできていて、売掛金の回収確認もこの伝票だけでできた。

その後、転職して税理士事務所で働いた。
そこではエッサムというメーカーの、会計事務所用のパソコンとソフトが入っていた。
会計事務所や税理士事務所の入れている会計ソフトは、一番高額なのがJDL、一番厳しいのがTKCというように、個性があった。
TKCは特に個性的で、基本的に伝票の間違いを後で編集修正することができない。間違いは修正伝票を起票する。
つまり、悪いことができない。

そして、何回かの転職の後、起業した。
会計の経験がとても役に立った。
忙しくなって、税理士さんに決算だけをお願いしてた時期もあったが、自分でやらなくなるとあっという間にわからなくなる。
デジタル化の進む風潮の中、クラウドの会計アプリもいくつか試したが、あの振替伝票の仕組みがなかなか無い。
相手方を現金にするか、諸口を使う。私は後者を採用している。
パソコンが普及してデジタル化が進んだ今、改めてそれらが何も無かった時代にそろばんで会計を考えた人たちはすごいと思う。

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