去年の年末にパソコンが故障して、新年早々、量販店でDELLのノートパソコンを購入されたお客様がいらっしゃいます。お正月休みにご家族でセットアップされ、設定自体はスムーズに完了したとのことでした。
しかし、お客様からは「プリンターに繋がらない」という第一報がありました。原因を調査したところインターネット回線自体に問題があり、NTTでのルーター交換になりました。
この時、交換したルータの管理画面に入るパスワードを聞いておらず、ログが確認できません。
パソコンのキーボードとマウスが使えなくなるトラブルも並行して、DELLのサポートサイトにある診断ツールも試しましたが、インターネット回線の状態が不安定だったため、診断と対応を完了することができません。
メーカー(EPSON)のサポートを受けて遠隔で設定を修復したところ、お客様宅で使用されていた未確認のBuffaloの無線LAN中継機が見つかり、設定修復してプリンターは使えるようになりました。
ようやく全てが正常に動くかと思われた矢先、今度はパソコン本体に予期せぬフリーズが頻発し始めたのです。イベントマネージャーを確認すると、1週間に複数回フリーズしたり、かと思えば1週間ほど問題なく使えたりと、いわゆる「プチフリ」と呼ばれる不安定な状態でした。
インターネット回線の状態が安定したので、ドライバの更新もできるようになり、診断と対応を完了しましたが、フリーズは続きます。
ソフトウェアに原因は見当たらず、お客様はDELLのサポートに問い合わせることに。指示に従い、リカバリやOSのアップデートを試みましたが、その直後にもフリーズが発生。結局、DELLでの修理対応となりました。
ところが、DELLの修理から戻ってきたパソコンは、「OSを入れ替えたため、障害は発生しない」という状態。しかし、今度はブルースクリーンが頻発するようになってしまったのです。
度重なるトラブルに、お客様もついに「これは不良品ではないか!」と憤慨し、返品を希望されました。
しかし、DELLのサポートは「修理対応しかできない」の一点張り。
購入後すぐにフリーズし始め、DELLのサポートにも何度も連絡しているにも関わらず、修理に出したりしている間にサポートとのメールのやり取りが10日以上途絶えると、また一から状況を説明しなければならないという状況も、お客様の不満に拍車をかけました。
サポート対応の女性に怒っても、彼女に返品対応など権限はありません。
そして、返品を要求すると、DELLからは「DELLでの直接購入ではないので、購入した量販店に問い合わせてほしい」と言われてしまったのです。
しかし、DELLのサポートとのやり取りに3ヶ月も費やしてしまっている今、量販店が初期不良として返品に応じてくれる可能性は限りなく低いでしょう。一般的に、量販店の初期不良対応期間は購入後1週間程度なのですから…。
このままDELLの修理対応を保証期間の1年が過ぎるまで延々と続けるのでしょうか?
今回の事例は、初期不良と思われる製品に遭遇してしまった場合の、サポートの対応や責任の所在が曖昧になることの難しさを改めて感じさせられます。最初のキーボードとマウスの問題から始まり、インターネット回線の影響で診断が進まなかったこと、そしてメーカーと販売店の間でたらい回しにされてしまう現状はどうにもならないのでしょうか?
教訓として、量販店ではパソコンを買わない。
購入したパソコンは1週間以内に初期不良がないか確認することでしょう。