離れて暮らす家族が顔を見て話ができるようにしたい。今までにもテレビ電話サービスは現れては消え、15年位前でしょうかテレビ電話機の出張設定のお仕事もありました。すぐに絶ち消えてしまったので普及しなかったのか、システムが不完全だったのかわかりません。今ではスマホやパソコンでSkypeやFaceTimeでビデオ通話が普及しています。会社はビデオ会議やビデオ研修ができますし、ビデオチャットのWEBサービスもあります。
問題は、ITを使えない人とのテレビ電話。例えば相手が自分では何もできない病人の場合、離れて暮らす高齢の家族とのコミュニケーション。NTT西日本では「光だんらんTV」というサービスがあり、テレビに端末を接続することで自宅のテレビがテレビ電話機になるサービスです。これとカルチャー事業のコラボもあったようですが、私自身、実際にお客様や知人でテレビ電話サービスを使用しているケースを見たことがありません。
相手が何もできない場合、スマホで受信をタップしてもらうことも期待できない場合です。
まず、iMacのFaceTime自動応答は下記の方法がありました。
MacのFacetimeを自動応答にして遠隔カメラ的に扱う方法
ターミナルで下記の設定をするだけ
defaults write com.apple.FaceTime AutoAcceptInvites -bool YES
が、残念ながらhighsierra以降、自動応答はできなくなりました。Skypeも2017年より自動応答はできなくなっていました。
iPhoneやiPadでは自動応答可能です。
【iOS 11】iPhoneの電話を自動応答できるように設定する方法
パソコンを起動しておいて、遠隔操作でチャットアプリを起動してテレビに映せるでしょうか。テレビには「HDMI連動」の機能があります。
「HDMI連動機器」にテレビが含まれるなら可能かもしれませんが、テレビの設定を確認したところ、デフォルトでこれは有効になっていました。HDMIで下記の操作を連携する。
One Touch Play (テレビの電源ON、入力切替)
System Standby (テレビの電源OFF)
Remote Control Pass Through (テレビのリモコン操作)
設定は[ネットワーク・サービス設定]-[外部連携設定]-[リモート電源オン設定]-[外部機器から電源オン]
↑これによると、MacはCEC (Consumer Electronics Control) を使った HDMI デバイスの制御に対応していません。やはり見る側で入力切換をしなければいけません。
これは最もな話で、自動応答というのはハッキングに悪用されそうで怖い。つまり介護でのご家族の要望は、普通の考えではセキュリティ対策の真逆なのです。ルータを遠隔で誰かが管理して、不審な動きが無いか監視する必要がありそうです。
Sony Braviaは「Skype for TV」という機能がありましたが、Skypeの仕様変更に伴い終了してしまいました。パソコンモニターとしての接続はサポートしています。
パソコンモニターとして使用する方法を教えてください (2011年~2018年モデル)
インターネットの技術は進歩も早くどんどん変わっていくので、前はYoutubeが見れたテレビもYoutubeの仕様変更に伴いサービス終了したり、ハードが固定されているテレビがそれらに対応するのはメーカーにとっては厳しいものがあるだろうと想像できます。いっそ大画面の液晶ディスプレイを買ってレコーダーでテレビ出力した方が役割分担できて良いかもしれません。
そして現状では、iPadやiPhoneを壁に固定して、自動応答に設定して、FaceTimeコールを受ける人を制限するのが一番安全のようです。
参考:東芝レビュー2007年12月 HDMI-CECによるテレビーDVDーパソコンの機器連携技術